あの夏を忘れない 2011年(2)

日本政府も採択に賛成した「教員の地位に関する勧告」(ユネスコ特別政府間会議1966年)は『教員は教科書の選択にあたって主要な役割が与えられる』(勧告の61)としています。しかし、前の2011年(1)で見たように学校調査書はないがしろにされ、学校現場の意向は尊重されませんでした。

この年、採択審議委員会は、第2回と3回の採択審議委員会会議録を「答申」として教育委員長に提出しました。歴史と公民について審議されたのは第2回採択審議委員会。その会議録から発言した委員と評価した教科書をまとめるとの表のようになります。どの教科書も1回は取り上げられています。

歴史・公民とも、東京書籍5に対し、育鵬社は1。この育鵬社を採択することは、採択審議委員会の審議と答申を無視するに等しいことになります。

しかし、2011年7月28日、藤沢市教育委員会は育鵬社の歴史と公民の教科書を採択しました。