藤沢市採択審議委員会審議のまとめ(答申)の変遷 萎縮、警戒?! 

2004年藤沢市は3市1町(鎌倉市・藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町)の合同採択区から単独の採択区に変わります。2005年は藤沢市としての初めての中学校教科書の採択でした。第2回採択審議委員会は、審議のまとめ(答申)について「本日出されましたご意見を簡潔に記載して、答申を作成」と決定します。
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〈2005年第2回採択審議委員会会議録から〉
植田委員長
はい、どうもありがとうございました。他にございますか。無いようで
したら、本日出されましたご意見を簡潔に記載して、答申を作成して参り
たいと思います。
この答申書の皆様への確認は、第3回審議委員会の議事の中で行いたい
というふうに考えます。そのような段取りでよろしいでしょうか。
各委員
結構です。
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答申から歴史の部分を引用します。
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社会(歴史的分野)
◇東京書籍「新編新しい社会歴史」
・「世界の中の日本」で日本と世界との同じ時代の関連で、印象派のゴッホと江戸時代
の浮世絵の安藤広重をタイアップして出している。
・写真や図版や地図が、実際の大きさを実感できるようにと、実際のサイズで入って
いる。
・調べ学習、学び方を学ぶ学習をやっていくのに良い。テーマの設定、計画立て、調
べ、まとめ、発表といった手順がしっかり示されていて、生徒も学習しやすく、学
習の手助けになる。
・生徒が自分自身で、歴史の流れを捉えられるよう章末で学習のまとめがしやすいよ
う工夫されている。分量もひとつの時代にこだわることなく、全体に提示されてい
る。
・教科書の中にどんなふうに学べばよいかという学び方が学べる「スキルアップ」と
いうコーナーが設定されている。学び方のわからない子どもにとって、助かる。調
べ学習に関してもていねいに説明がされている。
・キャラクターに台詞を言わせることで要点をつかみやすくしている。

◇大阪書籍「中学社会歴史的分野」
・「歴史を学び、歴史に学ぼう」という題目で歴史学習の基礎知識を大切に導入してい
こうという工夫が見られる。
・アトムが登場し、歴史の案内をしている。
・写真や図版や地図は必要最小限のものを、大きく見やすく取り上げている。
・「歴史をほりさげる」は、読み応えがある。
・子どもたちがただ読むだけではなく、実際に調べたり、何かをまとめたり、作業的、
体験的学習内容に関して言うと、その内容を丁寧に紹介したり、章のはじめと終わ
りに年表と地図を使って学習の流れを捉えやすく説明している。
・学習に役立つというホームページがあり、中学生はホームページをよく見る機会が
多いと思うので、教科書に載っているのを「ちょっと見てみようかな」と軽い気持
ちで見ることによって、「こんなこともあるんだ、こんなこともあるんだ」というよ
うに学習の意欲が広がるのではないかと感じる。

◇教育出版「中学校社会歴史未来をみつめて」
・日本にこだわらず、世界に目を向けるという意味で、「アジアの世界遺産」は、日本との比
較という点でおもしろい。
・社会科という教科は歴史的分野だけではなくて、その他、地理・公民、そういった
各分野との関連も大切だが、最終の章で、その点の配慮がよくなされている。
・毎時の導入に使えるよう資料が提示されている。教科書を閉じても年表だけが見え
るよう編集してある点も工夫されている。
・「ひとびと探検隊」は読み応えがある。
・見開き1単位時間で構成。子どもたちが「今日はここからここまで、次の時間は何
を勉強するんだ」と言う点がはっきり見えてわかりやすい。
・写真や地図が見やすかった。

◇清水書院「新中学校歴史改訂版日本の歴史と世界」
・日本の伝統的な文化の中で、日本の歴史的遺産を多数取り上げている。
・日本の歴史的遺産ということで、小学校で修学旅行で日光へ行ってるので、関係が
あり、とりかかりとして良い。
・写真や図版、地図が多く、子どもたちの理解を助けている。逆に必要最小限のもの
を、大きく見やすく取り上げている。
・年表は、限られたスペースに数字も入れ、見やすく作るかが、ポイントだが、すっ
きりしていて見やすい。

◇帝国書院「社会科中学生の歴史日本の歩みと世界の動き初訂版」
・学習指導要領に基づいて、我が国の歴史の大きな流れをつかむという視点で見る
と、「人物の変化を見てみよう」というコーナーから「歴史を学ぶにあたって」とい
うところに展開し、そして「身近な地域の歴史を調べる」というふうに展開が発展
しており評価できる。
・学習指導要領の目標の(4)にある「身近な地域の歴史に目を向け具体的な事象の
学習を通して歴史に対する興味・関心を高める」とあるが、豊富な特設ページがあ
り、興味を持たせる工夫がなされている。地理と歴史を並行で扱っているが、この
地歴並行学習という考え方に立っても上手くできている。
・生徒が調べ学習をしていく時の学習方法がていねいに示されている。外に出て、ま
ず課題を発見し、地域に関する情報を収集し、聞き取り調査をし、さらに資料を整
理して、発表し、評価をしていくというふうに、子どもたちが、すぐに取り組めそ
うだ。
・生徒が学習を進めるという点で見ていくと資料が良い。本文中に図版・資料に番号
が書いてあり、活用しながら本文を読んで授業をすすめていける工夫がある。
・子どもたちが「調べ・考え・答えを出していく」学習内容が良い。暮らしの工夫や
東アジアとの関わりの視点は、互いの影響があって面白い。その中で技術の発展、
文化交流、家族、環境、教育それぞれがどのように変化してきたかが、わかりやす
い。中央の歴史と身近な地域のつながりでは、北は北海道、南は沖縄をとおして身
近な異文化がわかるのが良い。特設ページの「歴史に挑戦」も思考力がつく。全体
的に絵、写真、古代の巻物、地図等見やすくなっていて良い。
・テーマ設定、計画立て、調べ、まとめ、発表といった手順がしっかり明示されて、
生徒も学習しやすく、学習の手助けになる。
・授業展開と言う点で言えば、調べ学習について、丁寧に取り扱われている。

◇日本文教出版「中学生の社会科歴史日本の歩みと世界」
・古代の日本や江戸時代の大名配置で、地図を中心として、興味を持たせる工夫がな
されている。
・キャラクターではないが、各章にタイムトラベルという見開きのページがあり、中
学生、生徒たちにとって学習に良いアクセントとなっている。
・年表が、見やすく、場所も中央にあり、使いやすさも工夫されている。
・「女性と子どもの歴史」というコーナーは、他の教科書には載せられていない視点。

◇扶桑社「中学社会初訂版新しい歴史教科書」
・日本の美と言うことで時代ごとの代表的なものをきちんと紹介している。
・歴史ドラマを演じさせて自主学習をとりくませるというのもおもしろい発想だ。
・読み物としてとても読み応えがある。

◇日本書籍新社「わたしたちの中学社会歴史的分野」
・「日本のおもな史跡・世界のおもな史跡」は、日本との比較という点でおもしろい。
・中学生の頃見ていたようななつかしさもあり、世界的視野に立って日本を較べると
ころは良い。各時代の特色と変化を理解できるような内容も良い。民衆の生活史、
文化史の結びつきが理解しやすく書かれている。写真、絵などもわかりやすい。欲
を言えば、最近の歴史をもう少し入れると興味関心を高め、学習意欲が沸いてくる
のでは。
・はじめの問いが明示されていて、次のページに次の時間へつながるような問いかけ
が入っている。1単位時間が2ページにわたって見開きの状態でつながっている。
・藤沢という地域に限って言えば、一遍上人絵伝二枚が掲載されており、藤沢市と関
連させた授業展開ができる。
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2005年から2020年までの答申の変遷は次のようになります。
①2005年中学校 答申はまとめ(発行者ごとまとめ) ※上の会議録・答申参照
②2009年中学校 答申は歴史は会議録ほかは2005年答申 ※自由社参入
③2010年小学校 答申は会議録
④2011年中学校 答申は会議録 ※歴史・公民育鵬社採択
⑤2014年小学校 答申は会議録
⑥2015年中学校 答申は会議録 ※歴史・公民育鵬社採択
⑦2017年小学校道徳 答申は会議録、資料としてまとめ (発行者ごとまとめ)
⑧2018年中学校道徳 答申はまとめ(発行者ごとまとめ)、資料として会議録
⑨2019年小学校 答申はまとめ(観点ごとまとめ)、資料として会議録
⑩2020年中学校 答申はまとめ(観点ごとまとめ)、資料として会議録  ※歴史・公民育鵬社不採択
2009年以降2017年まで会議録が答申になります。2017年はまとめが作成され、資料として添付されます。まとめは、わかりやすさが際立ちます。そして2018年、ようやく、まとめが答申になります。